「NO」と言えない人で構成されたプロジェクトは管理しやすい

納期に間に合わない!>土日返上するしかない!>休日出勤を頼むしかない!
プロジェクト管理の立場になるとよくある。
「出なきゃ間に合わないんです!」自発的に危機感を持って言ってくれる人は、そう多くない。従って、プロジェクト管理者は、「土日出て下さい。」とプロジェクトメンバーにお願いすることになる。「リスケして期限を延ばせないのですか?」とか「効率良いやり方は他に無いのですか?」と管理者にちゃんと言える人は、管理者にとっては目の上のたんこぶである。分かりやすく言えば、「プロジェクトのやり方について責められる」=「自分のプロジェクト管理が失敗している」ということを認めることになるため嫌いである。
では、どうすれば円滑にプロジェクトを進められるか?プロジェクトにメンバーをアサインする時に「断れない人」「頼みやすい人」を優先的に入れるのである。(もちろんスキル考慮はするであろうけど。)そうすることで、自分の引いた線表が遅れても土日あるから取り戻せるからいいだろうと、平気で思えるような管理ができるようになる。
土日出勤を頼むときに、当たり前のようにメンバーは嫌な顔をするだろうが、「断れない人」「頼みやすい人」は土日出勤を断ることは無い。
これがエスカレートすると、一回だけの土日出勤ならマシだが、当然のことのように毎週土日出勤させるという能無しな管理者もいる。さらに土日出勤させた上、労働基準法に触れるからと突然休暇取れという管理者もいる。プロジェクトメンバーをもはや人としてではなく道具としてしか見ていないのである。そういう管理者の身勝手さが通ってしまうのが、「断れない人」「頼みやすい人」なのである。管理者の無能さによりアサインされたプロジェクトメンバーは、終電まで仕事をし、土日返上で仕事をし、過労やストレスで会社を辞めてしまったり、生活リズムを壊し鬱になっていく。最近、こういうプロジェクトが増えている気がする。
「土日出勤を頼む」ということは、本来であれば、管理する側からしてみれば一番嫌な場面であるべきである。それが、当然のことのように思う自分勝手な管理者が増えている。
納期に間に合わせることは非常に重要であるが、プロジェクトを遂行するには、人を無視した管理というものを絶対にしてはいけない。「土日出勤を頼む」ということの重大さを認識して、きちんとした線表をお客様と引けるような管理者が増えてくれることを望む。

  • 線表を納期から引いていませんか?
  • お客様と十分線表について話をしましたか?
  • 遅れてしまった原因をお客様は知っていますか?
  • 遅れてしまった原因を解決しましたか?
  • 管理者としての体裁を守ろうとしてプロジェクトメンバーを人として見ていないことは無いですか?
  • 今まで何人の人が辞めていきましたか?

「土日出勤」を当たり前にしているプロジェクト管理者は大勢のメンバーにとって迷惑なのですぐに辞めて欲しいと思う。